シュテフェンスのクラリネット

  • 2006/05/28(日) 11:51:28

カール=ハインツ・シュテフェンス、元はバイエルン放送響の首席クラリネット奏者であり、数年前からベルリンフィルのソロクラリネット奏者。

ボクの記憶に一番残っているのは、バイエルン放送響時代にマゼールの指揮で演奏されたウェーバーのコンチェルト第1番。ドイツのクラリネットらしい、甘くそして影のある音色で奏でられた、それはそれは素晴らしい演奏だった。

そのシュテフェンスの録音はスイスのTUDORから何枚かリリースされている。たまたまボクが店頭で見つけて驚いたのが、ここで紹介する「Blue Rondo」だ。ざっと曲目をみて欲しい。

1. Blue Rondo A La Turk / Dave Brubeck
2. Premiere Rhapsodie / Claude Debussy
3. Waltz For Debby / Bill Evance
4〜6. Sonatine pour Clarinette et Piano / Arthur Honegger
7. Minha Saudade / Joao Donato・Joao Gilberto
8〜10. 3 Pieces for Solo Clarinet / Igor Stravinsky
11. Yardbird Ste / Charlie Parker
12〜14. Sonate pour Clarinette et Piano / Francis Poulenc
15. A Child Is Born / Thed Jones

のっけからこのディスクのタイトルとなっているジャズナンバー。「これが本当にあのシュテフェンス本人の音だろうか?」というジャズクラリネットの音。そこには彼がオーケストラで聴かせているような音は全く無く、でも物凄く聴き心地の良い、上品なジャズクラリネットの音色が現れる。

その後はフランス物を中心としたクラシック作品とジャズが交互に入れ替わる構成になっている。クラシックの作品においては、当然ながら(?)いつものシュテフェンスの音になっている。ドビュッシーの第一狂詩曲をはじめ、ドイツクラリネットではあまり聴くことのない作品ばかりが並んでいて、非常に面白い。他にこのあたりの曲目をディスクで聴くことが出来るドイツ系奏者といったら、カール・ライスターくらいじゃないだろうか。

フランス物ということもあるのだろう、ドイツ系奏者には珍しく、柔らかくビブラートをかけているところもある(一般的にドイツ系クラリネットではほとんどビブラートをかける場面を見かけない)。

ドイツ系奏者があまり得意としないフランス物だけでなく、クラシックを飛び出してジャズまで見事に吹ききってみせる…。ジャンルなど関係なく、クラリネットという楽器を自在に操ることが出来る、シュテフェンスの魅力と可能性を十分にアピールした一枚と言って良いのではないだろうか。



   


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